2012年4月17日火曜日

原発の全停止は国の集団自殺か。

仙谷由人民主党政調会長代行が講演の中で「原発を止めた場合、経済と生活がどうなるか考えておかなければ、日本がある意味で集団自殺をするようなことになってしまうのでは」と発言した。
 野田政権は、原発推進、原発輸出を未だ追求している。その立場からすると、この夏、原発なしで電力供給が間にあってしまうと、原発は本当に不要なものとなってしまうので、しゃにむに再稼働させて、原発の不可欠性を国民に浸透させようとしている。
しかし、今求められているのは、原発事故対応だろうに。それがなされもしないうちに再稼働し、また事故が起きたらもうアウトだろう。深刻さが感じられない。
 仙谷由人はすでに弱者の味方なのではなく、財界ブルジョワジーの手先になり、福島原発事故により地域が崩壊しようが、日本全体の経済を考えれば原発による電力の安定供給が優先すると言い切るまでに落ちぶれてしまった。
 まさに原発事故被害者と被災地域を切り捨てても経済を優先することをあけすけに主張する姿は、痛ましいばかりだ。
 原発事故収束に向け、危険覚悟で日夜働き詰めの原発労働者のことなど全く眼中にないその姿勢が許せない。
 地震の活動期と合わせ、放射性廃棄物の最終処分についても全く展望すらない無責任な状況での原発維持推進は正気の沙汰とは思えない。
 日本列島を取り巻く形での54基の原発の配置こそが、国の集団自殺装置にさえ見えてくる。

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