2015年3月27日金曜日

注目の高崎映画祭上映作品

旅人は夢を奏でる
ゾルビル、1943年10月14日午後4時

 高崎映画祭の注目は授賞式だけではない。上映作品の多彩さがすごい。これらのうち何作品を観ることができるかが勝負だ。
 とはいうものの、年度末の忙しさと県議選応援も加わり毎日映画館通いとはならない。
 それでもフィンランド映画「旅人は夢を奏でる」は素晴らしい作品だった。
デブの父親と息子の歌には圧倒された。歌でふたりの女性(親子)をぞっこんにするなどの設定も面白い。
 父親が死に際して語った話が、中国にもある「不射の射」という話と通じていたのにも驚いた。
 そしてクロード・ランズマン監督の「SHOAHショア」「ゾビブル、1943年10月14日午後4時」「不正義の果て」の3作は見物だ。 「SHOAHショア」はナチスドイツの占領下でのユダヤ人強制収容や大量虐殺の全体像を関係者からの証言のみで構成した9時間27分の大作。
 ガス室での殺害を中止に追い込んだゾビブル収容所の反乱を描いた「1943年10月14日午後4時」、アドルフ。アイヒマンが大戦中、世界を欺くために選んだ「模範収容所」テレージェン・シュタットの真実に迫るドキュメンタリー。

 戦後70年の今年、日本の戦争犯罪はまるでなかったかのようにしたい安倍政権と対決する意味でも、必見の作品だ。さすが高崎映画祭。

 この他にも甦ったフィルムたちとして、「地獄門+紅葉狩」「新・平家物語」「和製喧嘩友達+緑はるかに」が取り上げられている。
 「そして泥船はゆく」は「お盆の弟」の主役を演じた渋川清彦が出演している。

 映画祭は4月5日まで。

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