2012年6月6日水曜日

漂流する野田政権

東日本大震災と原発事故が全く収束していない中、大飯原発再稼働に踏み込み、また消費増税しようとする野田政権、そのために閣僚の入れ替えまでする姿勢は見苦しいとしか言えない。
 政府に民主党有志議員呼び掛けの「再稼働に慎重な判断を求める署名」が提出された。
民主党国会議員117人が署名している。
「信頼を失った経産省原子力安全・保安院が安全性を主張しても国民の理解は得られない」と主張。
これだけの人数がいるなら、再稼働阻止できるだろうと思うけど、「数だけが力」の政党政治の限界だろうか。
こんな事だから民主党は信頼を失う。
メンバーをみると、群馬県選出議員は宮崎岳志議員だけだ。これがまた情けない。
 「消費増税はまったなし」と主張する野田首相だが、極端な格差社会でとるべき道はむしろ富裕層への増税のはず。この間、高額所得者への減税が進み、今のような不公平な所得状況になったことを忘れてはいけない。貧しい人々に消費増税をしても消費は冷え込むだけ。
 持てる者から徴税することが正しい。
 そして、消費増税に向けた内閣改造だが、とくに森本敏防衛相の起用は問題があると考える。
内閣法制局による「文民」の定義では、「職業軍人の経歴を有する者であって、軍国主義的思想に染まっていると考えられる者、自衛官の職にある者以外の者」とある。
 言ってみれば、軍国主義的な旧職業軍人と現職自衛官以外が「文民」となる。
 森本敏防衛相は自衛官出身者で集団的自衛権の行使を公然と主張し、改憲を求めるその思想は軍国主義的といえるだろう。
 過去に自衛官出身の中谷元衆議院議員が自民党・小泉政権で防衛庁長官になった例がある。
 このときの政府答弁「現在、自衛官の職務を行っていない以上、文民にあたる」という内容だった。
 文民統制が本来、軍部の力を抑えることを想定したシステムであることから考えると、軍部と考えを共有する可能性がある自衛隊出身者を防衛相に据えることは問題であり、今後このようなことに鈍感な事態が続けば、軍部の独走、暴走すら危惧される。
 歴史を教訓にして欲しい。恐ろしいことだ。
 中谷防衛庁長官誕生の時、「自衛官であった者は文民ではないと解釈すべきだ」と当時、民主党は批判していたことを、野田政権は簡単に反故にした。
 全くとんでもない政権だ。
こんな漂流する政権に重要案件を任せることはできない。

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