2012年8月11日土曜日

信もなく德もない野田政権に今度は領土問題の洗礼

 国民との意識の乖離が甚だしい野田政権は自民党、公明党と組み、昨日、消費増税法案を成立させた。
 そこに韓国大統領の竹島(韓国名・独島)上陸というニュースが飛び込んだ。
 北方領土といい、尖閣列島(中国名・釣魚島)といい、日本政治の足下を見られた結果だろう。
 昨夜のテレビで思い出したのは、李大統領就任時、日本は福田総理だった。
 あれから、麻生、鳩山、菅、そして野田と毎年変わってきた。これじゃ生徒会レベルだ。
 これでは外交的にも信頼感は醸成されない。本当に約束守れるのかい、となるだろう。
 

 森本防衛大臣が「他国の内政にとやかくコメントするのは控える」と発言し、袋だたきにあっている。
 おそらく友好関係にある日韓、そして李大統領の国内事情の厳しさに配慮しての発言だったのだろう。
 この人、味方側には配慮しすぎる性格らしい。
アメリカに配慮し、多くの国民が不安と怒りの頂点にあるオスプレイ沖縄配備には異議すら言わない。
一方〈仮想敵〉である中国や北朝鮮には容赦しない。
 こういう人を防衛大臣にしておいてはいけない。危ない。

 〈竹島は歴史的にも国際法上も我が国の領土である〉
これが日本政府の立場だ。
 国内ではすべてこの方針でいくのだから、それに異を唱える発言には容赦しない攻撃を集中する。

 〈尖閣諸島を巡っては解決しなければならない領土問題はない〉
 これが政府見解だから、尖閣買取りを批判した丹羽中国大使の現実的な発言も集中攻撃を受けた。
 しかし、領土問題が現実としてあるから、島の買い取りという話になってきたのだろうに。島の買取りをしても領土問題の解決などにはならないことを理解できない気分に社会がなりつつある。

 竹島(独島)にしても尖閣列島(釣魚島)にしても人間が住む環境にはない。
 豊富な漁場、地下資源の宝庫としての期待と思惑があるのなら、関係国でそのような対応をとったほうがずっと生産的だ。
 そのような議論さえ封殺される日本社会はやはり異常だ。
「毅然外交」だけでは何も進まないことは「拉致問題」を考えれば明らかだろう。
 国内の言論が自由にできない「自由主義国」がまともな外交なんてできようはずもない。外交こそ、信と徳なしには1ミリも進まない。
 
 領土問題となるとどこの国も熱くなり、排外主義が高まり戦争してでも解決しようという気運すら出てくる。
 まして国内的に閉塞感一杯の日本の現状、信も徳もない政治が国民をまとめ上げるには、外へ向かい差別・排外主義を煽るのが手っ取り早いことは歴史が示している。
 問われているのは、そのような排外主義キャンペーンを拒否する姿勢だ。
 

 
 
 
 
 

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