2014年3月7日金曜日

箱石少林山の松も雪で倒れる

松の幹のみとなってしまった
この松が社を守ってくれていたのに

 雪の被害はどこでもひどい。特に農家のハウスは壊滅的で、たとえ、復旧を補助金等で何とかまかなえるとしても、今後農業を続ける気力を現役農家が維持出来るか心配してしまう。
 TPP状況の中、農業を単なる経済面からの産業としてだけで捉えてはいけない。マネー資本主義の限界のなかで農業の果たす位置を正しく見つめる必要がある。
 里山資本主義という言葉が出てきたが、まさに自然の宝庫としての山や田園の本来的に持つ力を見直すときだ。
 人が生きるために必要な水、燃料、食料を里山はまかなうことが出来る。目先の金銭的評価だけではない、自然の底知れない力を未来のために利活用することこそが持続する社会への通り道だろう。
 
 箱石少林山は地域にとり、一つの拠り所だ。何でもないような小さな社だが、長くここに住む人々を見守ってきている。
その社の裏(南側)の100年松が幹の途中から折れてしまった。今回の雪がどれほど重かったのか改めて思い知った。
 時期になると、この松のヤニを求めてクワガタやカブトムシなどがたくさん集まり、子供たちが昆虫採集をする典型的な場所だった。
 私が子どもの頃から今も続いている、当然、もう亡くなってしまった人たちも子どもの頃はこの松のもとに集まった。
 たった一本の松だが、長い時間、箱石で生きた人たちの少年時代を公平に見守り育ててくれた松だ。
 残念なことだが、自然界の命、永遠のものはない、この現実を受け入れ、この松がどのように甦るか見守りたい。
 
 
 
 

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