2015年2月2日月曜日

「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる」/ワイツゼッカー死去

 ドイツ国民が犯した罪と歴史を直視しなければ、ナチスドイツが迫害したユダヤ人や近隣諸国との真の「和解」はできないとして、1985年5月に「荒れ野の40年」と題し、連邦議会で当時の大統領ワイツゼッカーが演説した言葉、「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる」は今も生きている。
 そのワイツゼッカーが94歳で亡くなった。
また、「イスラム国」に人質になっていた後藤健二さんも殺害された。
 なんと言うこと、安倍首相は「テロとの戦いを叫び、必ず償わせてやる」と息巻き、自衛隊の中東派遣さえ意図している。
 彼には日本人を守れなかったことに対する反省とか謝罪という言葉はないらしい。
 今必要な認識は、こんな残虐非道の集団「イスラム国」を生んだ責任はアメリカに負うところが多いということ。
 遡れば、イラン革命後のホメイニ体制潰しに、アメリカが仕掛けたのがイラク・イラン戦争、ソ連のアフガニスタン侵攻に対してはムジャヘディンを支援しビンラディンの登場となりタリバンに続く。
 「9.11」以降のイラク戦争では、アメリカは多くのイラク人を殺害し、その怒りがアルカイダとなって世界を震撼させ、遂にはアルカイダさえ腰を退いてしまう「イスラム国」が、敵意を世界にむき出しにする今の事態となった。
 「有志連合」の軍事力で制圧などできはしないことをいい加減に悟らないといけない。
 
 宇宙でたったひとつしかないほんのちいさな地球でなんという不幸、何という無様な現実か。
 地上から搾取、収奪、貧困を根絶することが戦争のない世界を実現する道と確信する。
 

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