上映後、舞台あいさつする飯塚俊男監督
玉村町文化振興財団主催の映画「陸軍前橋飛行場」上映会には多くの人が詰めかけた。
舞台に近い所に座った私自身、3度目の観賞となるが、初回は追いきれなかった画面の文章が読み切れるようにもなり、全体として新たな発見もあった。
飯塚俊男監督や製作スタッフの平和への願いを込めた「記憶を記録に」の思いが伝わる作品だ。
敗戦時、戦争関係書類の焼却を閣議決定した日本政府とは裏腹に、米国は公文書をキチンと管理している場面も最後に出てくる。公文書管理法を制定した福田康夫元首相も登場する。
席を立ち後ろを見ると、見覚えのある人と目があったがとっさには誰だか分からなかった。歩いているうちに福田達夫代議士だと思いだし、「お父さんがつくった公文書管理法が安倍政権でまるで無視されているのは困ったもんですね」と一言、ついでに「韓国をホワイト国から排除することは間違ってますよ」と二言申し上げた。
ホワイト国からの排除については「誤解している方がいるんですが、原則にもどしただけで・・・・」との返事だった。
戦時中、群馬町に陸軍前橋飛行場をつくった事実を知らない人は近在でも多いだろう。近在のことすら知らないのに、中国、朝鮮で日本が戦時中どれ程のことをしてきたか、知ろうとしなければ、知る由もない。しかし、被害者は決して忘れない。もう終わったことなどと言われれば、なおさら怒るのは当然だろう。
「徴用工に端を発した日韓の対立が最悪の展開となってきた。その原点は、朝鮮半島を植民地にして彼らに苦痛を与えたことにある。原点に立ち返り、早く友愛精神で関係修復すべきだ」という鳩山由紀夫元首相の何とまともなことか。
改めて明治以降の日本と朝鮮の関係を勉強する必要を感じた上映会だった。
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