2010年7月3日土曜日

忙中閑あり「川の底からこんにちは」

7月に入り選挙戦もいよいよ中盤、仕事の区切りもついてはいないが、富岡ゆきおの追い込みをかけるか、と思い、藤岡方面へ足を運ぶ。しかし、思ったようには事は運ばす、行った老人施設では、前日の雷雨による被害で一部施設が水浸しとなり職員はその対応で大忙し。選挙どころの話ではない。鬼石で秋山君と食事をした後、高崎で知り合いを回る。ビラの印刷時間、そして夕方7時の吉井町での角倉県議の開く「富岡、小寺」集会まで時間があったのでシネマテーク高崎へ。狙っていた「川の底からこんにちは」の最終日に間にあった。

途中10分ほど眠ったが、面白い映画だった。「どうせ私は中の下よ。」彼氏と駆け落ち上京して5年、仕事は5つ目、彼氏も5人目、ダラダラとした日々が続く日常を破ったのが、病に倒れた父親にかわり、水辺の町に戻り、倒産寸前の「シジミ工場」の跡継ぎをする羽目になる佐和子。その会社の従業員がこれまたすごい女性の面々で佐和子を圧倒するが、追いつめられた佐和子は、人生の中で初めて奮起する。
終盤のシーンも面白い。「今日から私たちのことをお母さんと思っていいのよ」と佐和子にいう女性従業員達。「お父さんとみんな肉体関係があったんですか」と佐和子。「私は違うわ。もう一人の人も違う。でも他の人たちはみんな肉体関係があったわ。それくらいあなたのお父さんは好かれたの」うなずく女性従業員一同。無表情の佐和子。
 社会なんて、人生なんてこんなもの、これでいいし、これだからいい、お利口さんだけで生きていくことはできないことを、ユーモアたっぷりに描いた名作だねえ。居眠りしないでもう一度観たい。

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