2011年10月12日水曜日

冷静になっていたいのだけれど駄目ですねえ、TPPは絶対ダメ

ユーロ危機の影響でフランス、ベルギーの金融大手デクシアが破綻した。
日本は総労働者の4割近くが非正規職待遇、年収200万円以下の労働者は1200万人を越えた(全労働者数6000万人)。労働者の使い捨てもいいところだ。生活保護者は200万人以上というから群馬県の総人口以上になってしまった。
高齢化の進展で年金もままならず、支給年齢を「68歳」にまで引き上げる議論すら出てきた。オイオイ、死亡一時金になってしまうぞ。
 そしてアメリカの財政も戦争のツケが回り債務不履行寸前、目につけたのが日本とのTPP締結。
どうせ普天間基地の辺野古への移転は無理だろうから、「TPPは何とかしろ(アメリカを儲けさせろ)」とオバマにハッパをかけられた松下政経塾純粋培養の野田首相は必死でTPPに参加しようとしている。「アメリカとの信頼関係の再構築」との意識があるのだろうが、止めなさい。一層の属国に成り下がるだけだ。
 では還太平洋連携協定(TPP)はどのような国が参加しているのか。アメリカ、ブルネイ、ニュージーランド、チリ、シンガポール、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアの9カ国だ。
 還太平洋といいながら中国は入っていない対中国貿易圏構想ということ。中国を排除した経済ブロックを構築しようとするのもので、ブロック経済が戦争への道へとつながって行った過去の歴史を忘れたのだろうか。松下政経塾ではそういう大事なことは教えない。そこは主として目先の世渡り術を学ぶハウツー塾だからだ。
 また、9カ国といっても、日本が入ればアメリカと日本の国内総生産力の合計は9割を占めてしまう実質2国間協定、アメリカのいいように日本がされてしまうということ。
日米安保の内実を見ればわかるろうに、日本を使い放題のアメリカにいよいよ全産業を差し出すと言うことを意味する。郵政民営化もアメリカの対日政策であったことを忘れてはならない。日本政府は日本国民のいうことは聞かず、アメリカ政府の顔をうかがって政治をしてきたことを銘記して欲しい。 
 結果、どうなるかと言えば、全物品の関税撤廃を原則とするから、日本農業は壊滅的になるし、それを避ける政策的手当てといっても一過性のものにすぎず、一層の競争にさらされる農業と自然環境は破壊が進むだけのこと。人間が住む国土が荒廃してしまうのだ。人間社会の底が抜けるということ。
 重要なことは農業だけではなく、すべての産業に影響が及び日本社会の崩壊がますます進行する。
 海外から安い賃金労働者が送り込まれ、それでなくても悪い労働環境は一層劣悪なものとなり、日本人、外国人労働者の連帯ではなく、憎しみ合い、敵対関係となり、ヨーロッパでしばしば起きている右翼勢力による外国人排斥運動も予想されてくる。それでいて(労働者同士を敵対させておいて)一部の大資本は際限なく富むという構図がTPPだ。
 そうアメリカで遂に若者たちが動き出した「我々は99㌫だ。」という貧困の世界が日本にも登場する。実はもうその姿を見ることができることは前述した。

 TPPは究極の新自由主義政策、つまり18世紀に始まった資本主義の最後の崩壊過程での政策で、資本主義に全く余裕のないなかでのものだけに、資本家の生き残りだけを考え、生産と労働を担う労働者(人間)の再生産すら想定されていない。行き詰まることは目に見えているが自然には止まらないのが資本主義だ。
 野田政権が財界・大資本の代弁者に成り下がってしまった今、生産と労働を担う人間主体の政府をつくらなければならない。
それは可能か。
[現実の社会を動かしているのは労働と生産を担っている99㌫の我々だ。自信をもとう]
それが答えとなるだろう。

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