2012年4月30日月曜日

関越道でのバス事故・「みんな新自由主義のせい」

昨日、関越道で凄惨なバス事故が起きた。午前4時40分頃は人間にとり一際眠い時間帯だ。乗客も運転手も気の毒な限りだ。
 この事故の元凶は「新自由主義社会」にあると断定できる。
とにかく「安さ、早さ、便利さ」の追求だけに世の中が動き、規制緩和の流れの中で安全性が真っ先に犠牲にされ、そこで働く労働者の待遇もカツカツに切り落とされているなかでの予想された事故だ。バスの運転手と我々は「不安定」という意味でつながっている。
これほどの長距離バスに交代要員を配置しなくてもいい、という国交省の指針自体がどうかしている。金儲け一辺倒の財界の手先に成り下がっている。
 私も国会見学のため大型バスを終日借りたことが何度かあるが、総じて11万円程度、こんなに安くて大丈夫、と聞くと、「バスを遊ばせて置くよりはいいですよ」の答えだ。
 規制緩和で中小零細規模の会社までが参入すると、もう生き残りをかけ、何でもありの状況となる。採算度外視での運行も出てくる。当然、社員の待遇が改善されるはずもない。
 これが新自由主義の現実、強い者だけが生き残るジャングルのような社会ができてしまう。その強者とて、回りは敵ばかりで安心などできない最悪の現実を人間社会に適応している。
 利用者も冷静に考えないといけない。安いだけでのバス利用は要注意だ。
この事故の教訓はバス業界だけのことではない。もてはやされている格安ツアー、格安飛行機なども危険が盛りだくさん。
 新自由主義のカラクリ、99㌫の人々から絞れるだけ絞り取ろうという1㌫の連中の悪巧みに、そろそろ気づこうぜ。
 実は99㌫が滅びてしまえば、1㌫の連中も生存できないことを自覚できないほど、彼らは追い込まれているのだ。これ以上、彼らにこの社会の運営を任せ続けることはできない。
 全く違った意味でフランス映画「みんなフィデルのせい」を思い出した。


夜は瞬悠庵で「8月のクリスマス(韓国版)」を観た。グッと来ます。

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