2014年7月9日水曜日

朝鮮学校へのヘイトスピーチ、二審も賠償と街宣禁止

京都朝鮮学校(10年⒒月)、我々が行ったら、在特会と間違われてしまった。
 

 京都朝鮮学校が、2009年~10年に在特会の人種差別的街宣活動(ヘイトスピーチ)により、授業を妨害されたとして、在特会を訴えた裁判の控訴審判決で大阪高等裁判所は、在特会側に1200万円の損害賠償と学校周辺での街宣活動の禁止を命じた一審判決を支持し在特会側の控訴を棄却した。 
 森宏司裁判長は「朝鮮学校には在日朝鮮人の民族教育を行う利益がある」と認定、在特会の活動を「教育を妨害し、名誉を損なった。人種差別に当たり、法の保護に値しない」と断じた。
 街宣内容は「在日朝鮮人を嫌悪、蔑視し、日本社会での共存を否定するもの。差別意識を世間に訴える意図で、公益目的はない」とも指摘した。
 全く妥当な判決と言える。裁判所がヘイトスピーチを容認するようになったら、日本もお終い。その意味では、ギリギリのところで踏ん張ってくれた。

 在特会やその潮流が、日本中で社会に害を与えようとしている。
 まんが「はだしのゲン」の一部記載を声高に批判し、小学校から撤去させようという動きもある。
 群馬では、群馬の森にある朝鮮人強制連行の追悼碑(内容は、県当局と打ち合わせた至極全うなもの)に対し、その碑の前で政治的発言をしたなどと、言いがかりをつけ、その撤去を群馬県に求めている。
 強制連行そのこと自体を否定し、朝鮮人が喜んで日本へ来て働いたなどと、荒唐無稽な主張を声高に叫び、その暴力的な振る舞いに県行政が辟易し、また、歴史の事実を知ろうとしない若い自民党系の議員が、その声に同調するという事態になっている。
 騒ぎを大きくすれば、それを恐れて世の中が変わるというのが彼らの狙いなのだから、その手に見事にはまってはいけない。

 在特会は極めて国家体制に忠実、従順な差別排外主義的右翼集団で、アメリカ批判、安倍首相批判などまるでない。
むしろ、虎(安倍政権)の威を借りた在特会、今の政権の空気の中で勢いを得て、その先兵としての役を果たしていることを見逃してはならない。
ういう時だからこそ、この判決は大きな意義がある。

0 件のコメント:

コメントを投稿