2019年6月4日火曜日

5日~13日までの玉村町議会6月定例会

 6月定例会・一般質問通告書 
 《主権者教育への一段の踏み込みを》 
 主権者教育とは、低い投票率を上げるために、若者を選挙に行かせるためだけの教育ではなく、むしろ、様々な利害が複雑に絡み合う社会課題について、多くの合意を形成し、今とこれからの社会をつくるために、政治(意思決定プロセス)に参加することを目指して、若者が「知り、考え、意見を持ち、論じ、決める」ことを学んでいく教育だが、これに関し、欧米の主権者教育と比較しながら問う。
 ① イギリスでは11歳から14歳までを目標として、市民、議会、国王の役割、民主政治の発展。 
ドイツでは政治的判断力と行動力の両方を獲得させる教育。 
スウエーデンでは民主主義の基本的価値を様々な教育場面で教える。 
アメリカでは時事問題に関する教育を重視、選挙に合わせて模擬投票の実施。     

 欧米諸国で共通していることは、子どもを子ども扱いせず、一人の人格として対応し、社会との関わり、歴史を通しての民主制の意味を考えさせている。
 それぞれの国の主権者教育は、その国の社会が抱える問題を鏡のように映し出しているが、日本の主権者教育はどのような点に改善点があると考えるか。 

② 特に若者の低投票率が与える影響について、若者自身が損害を被ることの他、社会から寛容さ、多様性、柔軟性、持続可能性を奪い、視野の狭い硬直した社会が出現し、政権の正統性すら危うくなる民主主義制の危機さえ生み出しかねない、と考えるがどうか。

 ③ 学校現場では、道徳教育での(従順な人づくり)に加え、政治的中立性に過度に敏感になり、現実の政治を扱う授業は敬遠されがちだが、どの国でも、中立性には心を砕いている。例えば、ドイツでは、「教員は自分の見解を持って圧倒し、生徒が自らの判断を獲得することを妨げてはならない」とする。一方、見解を持たない教員はかえって評価されない。     
グローバル世界、AIの社会進出、外国人が増加し激変する国内状況からしても、有権者ではなくとも主権者の子どもたちに、政治、行政の仕組み程度の学びではなく、もっと深く広い観点からの社会と政治のつながりを考えさせる主権者教育に、玉村町は踏み込む時期と考えるが、どうか。 

 《タイムカードでの出退勤調査の結果、教職員の労働時間をどの程度把握し、文科省が示した「上限ガイドライン」を参考に、どのような具体的対策をするか問う。》     

 明日からの6月定例議会において一般質問する内容は、主にこの二点、子ども達を教育の場において政治から遠ざけている現実は、彼らの未来を、もっと言えば日本社会の未来を頼りないく底の浅い ものにしかねないことを 指摘し、社会と政治の関係を自ら考えることのできる教育への転換を求めていきたい。
 一般質問は6日の6人目なので、午後3時頃。                                      

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