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講演する浅井基文さん(中央)と金志永さん(右) |
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鎌倉孝夫先生(右)と水谷研次事務局長 |
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満員の会場であいさつする日森文尋日本委員会議長 |
朝鮮統一支持運動第30回全国総会が前橋市で開かれ初参加した。
24日の懇親交流会から参加、25日は朝から最後まで討論や講演に聞き入った。
これまでこのような運動があることを、しかも30回も続いていることを不覚にも知らなかった。
朝鮮敵視政策が続くなか、営々と運動を進めてきたことに敬意を表したい。
基調報告にもあるように、「統一支持運動」は補助的な単なるサポートではない。
朝鮮半島が南北分断されたのは、日本による長い間の過酷な植民地支配がその要因としてある。
朝鮮半島に軍事的緊張をもたらしている元凶、米軍の存在を問う運動だ。
来年は休戦協定締結60周年、朝鮮はその日までに米朝平和協定を結ぶべく、活発に活動しているという。
「東北アジアの平和確立を」と題したシンポジウムはわかりやすかった。
朝鮮新報社の金志永さんが朝鮮からみた対外認識を具体的に話し、前広島平和研究所所長の浅井基文さんが日本の歴史認識の余りのお粗末さを論じながら、それでも時代は動いてゆく、
分断の歴史を終わらせることに日本人は取り組む責任があると述べた。
ここに4月10日から17日まで訪朝した清水澄子さんを団長とする訪朝団の「共和国滞在記」がある。
興味ありそうな部分を転記する。
4月16日、宋日昊朝日国交正常化担当大使の発言要旨。
〈現在の日朝関係をどう捉えているか〉
日本との関係では、忌まわしい歴史的関係が残っている。これを一掃することが新しい関係づくりに不可欠である。
今、朝日関係が好ましくないのは、この歴史的関係が精算されていないからである。
昨年、金総書記はイタルタス通信の質問に答えて、日本は本気で関係改善をする気を見せるべきである。拉致問題は確かに好ましくない問題であるが、これも日本が過去の歴史を清算していれば起きなかった問題である、と述べている。
拉致問題について、総書記ははっきりと謝罪し再発防止を約束し、調査も行い、できる限りのことはした。送り返せる人はすべて帰した。
にもかかわらず,引き続き拉致問題を追及している。拉致と過去精算を同列に置くことはできない。
根本的な問題の解決が重要である。民衆の声を盛り上げて行く必要がある。
〈中井洽と会ったか〉
4度渡り合っている。話し合っているのは、日本人遺族・遺骨問題であり、よど号事件であり、日本人妻の問題だ。
遺骨問題は日本の人道問題として取り組んでいる。
よど号問題については、日本には難民法はあっても亡命法がない。朝鮮には亡命法がある。亡命法に基づいて彼らを保護している。日本に強制的に返せば亡命法違反となる。日本人同士の問題なので、日本政府と彼らで直接話し合って欲しい。よど号の彼らは日本政府の村山事務官が連れてきたもので、日本に帰せというときに、政府は関係ないので来ないのと言うのは矛盾している。
日本人妻問題では、日本政府がとった制裁措置のなかで、朝鮮国籍者の日本訪問禁止を打ち出した。そのためすでに朝鮮国籍になっている日本人妻は帰れなくなっている。
中井のような人物と会うなと言う人も朝鮮政府内部にいて、私は苦しい立場にいる。私は人道問題解決のため政治生命をかけて中井と会ってきた。
〈被爆者・従軍慰安婦への補償は〉
日朝平壌宣言にはたしかに「放棄する」と書いてある。しかし、それは財産請求権である。人間は財産ではない。肉体的被害については補償すべきであり、それに被爆者や慰安婦も含まれるとみることができる。
日本のみなさんが力を合わせて朝鮮との友好・親善活動を強めて欲しい。朝日国交正常化交渉の再開に向けた環境を整えて欲しい。
以上
とにかく朝鮮に行ってみることだ。会って話を聞いて、それから各人で判断すればいい。観念の世界だけで生きていると本当の世界が見えなくなる。行動対行動だ。