みんな寿命を全うしようぜ

みんな寿命を全うしようぜ
西表島で会った昼の蝶

2019年8月31日土曜日

映画「洗骨」・シネマハウス前橋

映画「洗骨」は群を抜いて素晴らしい

 5月、沖縄に行ったとき、バスガイドさんお薦めの映画が「洗骨」、シネマテークたかさきでの上映を見のがしていたので、ドタバタの8月最終日、シネマハウス前橋で、何とか観ることができた。
 期待していた以上の作品で、沖縄の地域の風習を通じ、バラバラになっていた家族の関係を修復させる話を見事に描いている。
 監督、照屋年之、奥田瑛二、筒井道隆、水崎綾女主演。
 シネマハウス前橋、少し上映時期は遅れるが、それだけに味のある作品を次々に上映している注目の映画館。

2019年8月25日日曜日

映画「陸軍前橋飛行場」・玉村町文化センター

上映後、舞台あいさつする飯塚俊男監督

 玉村町文化振興財団主催の映画「陸軍前橋飛行場」上映会には多くの人が詰めかけた。
舞台に近い所に座った私自身、3度目の観賞となるが、初回は追いきれなかった画面の文章が読み切れるようにもなり、全体として新たな発見もあった。
飯塚俊男監督や製作スタッフの平和への願いを込めた「記憶を記録に」の思いが伝わる作品だ。
敗戦時、戦争関係書類の焼却を閣議決定した日本政府とは裏腹に、米国は公文書をキチンと管理している場面も最後に出てくる。公文書管理法を制定した福田康夫元首相も登場する。
 席を立ち後ろを見ると、見覚えのある人と目があったがとっさには誰だか分からなかった。歩いているうちに福田達夫代議士だと思いだし、「お父さんがつくった公文書管理法が安倍政権でまるで無視されているのは困ったもんですね」と一言、ついでに「韓国をホワイト国から排除することは間違ってますよ」と二言申し上げた。
ホワイト国からの排除については「誤解している方がいるんですが、原則にもどしただけで・・・・」との返事だった。

 戦時中、群馬町に陸軍前橋飛行場をつくった事実を知らない人は近在でも多いだろう。近在のことすら知らないのに、中国、朝鮮で日本が戦時中どれ程のことをしてきたか、知ろうとしなければ、知る由もない。しかし、被害者は決して忘れない。もう終わったことなどと言われれば、なおさら怒るのは当然だろう。
徴用工に端を発した日韓の対立が最悪の展開となってきた。その原点は、朝鮮半島を植民地にして彼らに苦痛を与えたことにある。原点に立ち返り、早く友愛精神で関係修復すべきだ」という鳩山由紀夫元首相の何とまともなことか。
 改めて明治以降の日本と朝鮮の関係を勉強する必要を感じた上映会だった。

2019年8月17日土曜日

平松惠美子監督を招いての「あの日のオルガン」・シネマハウス前橋

あの日のオルガン出演者
あいさつする平松惠美子監督

《第2次大戦末期に保母(保育士)たちが幼い園児たちとともに集団で疎開し、東京大空襲の戦火を逃れた「疎開保育園」の実話を戸田恵梨香と大原櫻子の主演、山田洋次作品の多くで脚本、助監督を務めてきた平松恵美子の監督、脚本により映画化。
戸田が保母たちのリーダーとなる板倉楓役を、大原が天真爛漫で音楽好きな保母の野々宮光枝役をそれぞれ演じる。》
 戦争は、前線での軍隊同士の消耗戦だけではなく、兵士を送り出す、前線から遠く離れた山里までにも、多大な悲惨が及ぶことを、保育園児の疎開を通して見事に描いている。
 シリア内戦や世界中での紛争、貧困から起きる犯罪等々の現実世界を見るとき、また、極端なヘイトが国家と人間を分断して二進も三進もいかない現状を知るにつけ、一見の価値ある映画と言える。
 今日は平松惠美子監督の舞台あいさつもあった。
  シネマハウス前橋で9月13日まで上映。
 

2019年8月11日日曜日

映画「工作」・黒金星と呼ばれた男/シネマテークたかさき

黒金星と呼ばれた男

1992年、北朝鮮の核開発をめぐって朝鮮半島の緊張状態がたかまるなか、軍人だったパク・ソギョン(ファン・ジョンミン)は北の核開発の実態を探るため、コードネーム黒金星(ブラック・ヴィーナス)という工作員として北朝鮮に潜入する命令を受ける。事業家に扮したパクは3年にもおよぶ慎重な工作活動の末、北朝鮮の対外交渉を一手に握るリ所長(イ・ソンミン)の信頼を得ることに成功し、北朝鮮の最高国家権力である金正日と会うチャンスをものにする。しかし1997年、韓国の大統領選挙をめぐる祖国と北朝鮮の裏取引によって、自分が命を賭けた工作活動が無になることを知り、パクは激しく苦悩する。果たして彼は祖国を裏切るのか、それとも国が彼を切り捨てるのか。また北朝鮮はパクの工作に気づくのかー。
監督は「悪いやつら」のユン・ジョンビン、主演は「哭声 コクソン」「アシュラ」のファン・ジョンミン。
 この作品は実話を元にした映画。
私にとり不向きな職業はありすぎるほどあるが、スパイとか工作員、諜報員はもう聞いただけで許してください。「よく職業選択として選ぶよ」が感想だが、外交の深部はこれなんだろうな。
 シネマテークたかさきで8月23日まで上映、ご覧あれ。
 

2019年8月4日日曜日

箱石地区夏祭り

堀越議員あいさつの一曲
まだ明るい会場は和んだ
夜はフラダンス
県立女子大フラダンスチーム
写真を撮るおじさま連

 ケバく、ササクレだった社会になったもんだと誰もが思うだろう。
 韓国大法院が元徴用工への賠償を日本企業に命じたことに対する報復措置として、安倍政権は優遇対象国(ホワイト国)から韓国を除外した。
「輸出管理を適切に実施するための運用の見直し」と言うが、そうであるなら、6月、G20大阪サミットのとき来日した文在寅大統領と会談し交渉のひとつでもする余地はあったはずだ。
一連の経過からすれば、元徴用工問題をめぐる韓国への報復措置であることは明白であり、政治的紛争解決の手段に貿易問題を使うという掟破りであり、直近のG20サミット宣言にすら反する行為といえる。
 そして、愛知県内で開かれている「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」の中止が決定した。
 河村たかし名古屋市長が、「日本国民の心を踏みにじる行為」として、「慰安婦」を表現した少女像の撤去を求め、主催者への抗議電話も「表現の自由」として支持した。
 表現の自由とは権力による圧迫からの自由であり、「行政が展覧会の内容に口を出し、認められない表現は展示できないとなれば、憲法で禁じた検閲にあたる。」
 まさに表現の不自由社会となってしまった。
差別排外主義、愛国主義の洪水を押し返す潮流の登場が必要だろう。
 そんな中での箱石地区の夏祭り、体育部を中心に住民参加の自治として勝ち取られている貴重な一日、酷暑のなか、県立女子大学のフラダンスチーム等が彩りを添えてくれた。勿論、堀越けいにん衆院議員も三線持参で一曲披露してくれた。