今日12月定例会が閉会した。補正予算案が可否同数になり議長決裁で可決されたり、体育館の指定管理者への委託案が否決されたりとこれまでにない状況が生じた。
来年1月に町長選を控え、今だ対抗馬が出ない中での一部議会議員からの揺さぶりなのかもしれないが、どちらにしても、緊張感を持った対応が執行部には求めれれる。
立川談志の落語で、「湖と沼はどう違う?」「湖はブルーコメッツで沼は水木しげるだ」という分かりやすい話が気に入っていた。
その水木しげるが亡くなり、後を追うように野坂昭如も亡くなった。
水木の名言に、「しないではいられないことを続けなさい」
「他人との比較ではない自分の楽しさを追求すべし」
「好きの力を信じる」
「才能と収入は別、努力は人を裏切る」
「怠け者になりなさい」
「目に見えない世界を信じる」というものがある。
戦争で仲間の悲惨な死に立ち会い、自らも傷ついた水木は権威の空虚さを骨身で知り、いかに戦争を憎んだか、世間の表層の部分だけが全部ではないことを見抜いていた。妖怪の世界にある一方の理さえ理解していたのかもしれない。どこでもゆったり生きられる人だ。
そして野坂昭如、行儀の悪いコラム、エロチックコラムでは男女の話を微に入り、細に入り書き連ね、そのいかがわしさが読者を虜にした。
「ソ・ソ・ソクラテスかプラトンか、みんな悩んで大きくなった」などと歌い踊りその自由奔放さが光を放った。
願わくは、今、目白台の「永青文庫」で盛況を博している春画展で、江戸文化の話を野坂昭如から聞きたかった。
その野坂も戦争を憎んだ。「・・・戦後の日本は平和国家だというが、たった1日で平和国家に生まれ変わったのだから、たった1日で、その平和とやらを守るという名目で、軍事国家、つまり、戦争をすることにだってなりかねない。気づいた時、二者択一など言ってられない。明日にでも、たったひとつの選択しか許されない世の中になってしまうのではないか。昭和16年12月8日を知る人がごくわずかになった今、また、ヒョイとあの時代に戻ってしまいそうな気がしてならない」が野坂の最後の手紙だそうだ。
権力に迎合しなかった二人の生き方、お二人の冥福を祈るとともに肝に銘じて生きたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿