真っ白な南米ボリビアのウユニ塩湖で塩を切り取る作業をする親子。貧しいながらも心豊かな日々を送っている少年コンドリ13歳。彼に変化が訪れた。祖母の死、友人の引っ越し、そして初めて父とともに行くリャマを連れての塩キャラバン。
パチャママとはインカ帝国の末裔、アンデス先住民の言葉で「母なる大地」の意味。自然と共生して暮らすこと、家族や社会の一員であること、先祖からの知恵を大切にすること、すべての恵みを与えてくれるパチャママに感謝することを少年は成長の過程で学んでいく。
旅の最終地マッチャ村での賑わい、インカ時代から続いているケンカ祭り、山里からやってきた少女ウララとの出会いと淡い初恋。幸せのシンボル・アルマジロも登場。家に帰ったコンドリは生まれて間もないリャマにウララと名づけたいと父親に申し出る。
ドキュメンタリーかと思える映像の美しさ、少年たちがやたらと走る姿がまぶしい。善意の地域社会が生きていることを教えている。
この映画を作ったのが日本人監督松下俊文だからうれしい。ぜひ観ていただきたい作品だ。
高崎シネマテークで1月29日まで。
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