昨日は高崎映画祭の授賞式で大賑わいだった。
「空気人形」を観るのは2回目だが、是枝作品はいつも繊細で社会の一面を表現している。今の社会には人形としか関われない人が多く存在することを映像で表現し、それだって、何かと関わりながらも社会で生きているのだから、いいのではないかと言っているような気がする。人形(ダッチワイフ)の立場になれば、心を持ったとたんに、ややこしくなり、時に捨てられる運命に、それでも人間の役に立っているんだ、との思いがあるのではないか。何かとの関わりなしには生きていけない人間社会、それが人形でもいいんじゃないの、だったらもう少し人形のことも考えてよ。複雑に絡み合う現代社会を「空気人形」で表現した監督の深い表現行為にはうなるしかない。ペ・ドウナも魅力的な俳優だ。本当にいいですよ。
受賞記念パーテイーで是枝監督と2年ぶりにお会いし、次回作の話も聞け、自然な雰囲気で話ができたのもよかった。
常見さんの無理のない健闘をお祈りします。
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