みんな寿命を全うしようぜ

みんな寿命を全うしようぜ
西表島で会った昼の蝶

2011年1月7日金曜日

厳寒の箱石少林山


今年も箱石少林山の日がきた。早朝から勢いのいい太鼓の音が村中に響き渡る。しかし、人の出は高崎少林山と比ぶべくもない。店も小塚さんのダルマの出店1軒だけ。小塚さん自身82才ということもあり、今年から長男がお出まし。小塚さんの奥さんがきているので買い物客との顔つなぎはできるが、ここでも世代交代が起きている。とはいえ、箱石少林山には南玉、箱石、下之宮、小泉方面から結構、ボツボツ縁起物のダルマを買いに人はくる。賑わいとはほど遠いが、この店が来なければ、箱石少林山は、北風に吹かれる北向きの庵を拝むだけの厳寒の中の祭りだけということになり、中で参拝客を迎える当番の人は寒中修行をするようなもの。本当に寒いんだから。その当番が来る年が怖いよ。

 たくさんの人が集まり賑わった子どもの頃が懐かしい。今日から小学校は始まったけど、あの頃、学校はいつまで休みだったのか覚えていない。勉強した記憶がないんだからすごい少年時代だった。
 いっそ正月にもらった小遣いを子どもたちに持たせ、半日、縁日の雰囲気を味わわせ、午後から学校へ行くようにして、祭りを盛り上げようなどというと、学業に差し障るなどと反論されるのが関の山のようだ。しかし、子どもは友達と外で遊ばなければ健全に成長しない。あの頃確かに子どもは風の子だった。

 知っているだろうか。かぐや姫の歌だ。

( ひとりきり)
鳥は鳴いて、川は流れて、野山は今花が咲き乱れ
汽車はゆくよ 煙はいて トンネル越えれば竹中だ

こんな楽しい夢のような こんな素敵なところは
もう今はない もう今はない もう今はない
今はない ひとりきり

太鼓が響き 御輿が繰り出し いよいよ待ちに待ったお祭りだ
親戚が集まり 酒を呑んで 今年は豊年だ

こんな楽しい夢のような こんな素敵なところは
もう今はない もう今はない もう今はない
今はない ひとりきり

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