昨今は「日本にとって不都合な歴史の真実を語ることは許さない。日本人は悪いことはしない民族だ」的な倒錯した気分が社会に醸成されつつある。安倍政権もそれに加担していることは、彼の歴史認識発言からもうかがえるところだ。
ということで、裁判闘争にも勝ち抜く広範で重層的な大衆的基盤をつくり、全国各地で起きている歴史改ざんの動きに反撃しよう。
「松代大本営の保存をすすめる会」の動きに注目したい。
松代大本営地下壕は、戦争の国内遺跡としては超一級の史跡と言われている。総延長10㌔余りの地下壕の規模もさることながら、構築の目的、工事内容、政治、軍事上の意味など歴史的意味をもっている。しかもその作業に動員されたのが7000人に及ぶ朝鮮人労働者だった。その実態を解明しようと会は動いている。
そして中国帰還者連絡会、略して中帰連、これは中国大陸で侵した戦犯日本人兵士たちの罪への自覚と謝罪そして二度と侵略戦争はしない、そのために自らの侵した事実を発信し続ける会、もう生きている人はほとんどなく、次の世代が、受け継いで運動を継続している。
生存していた彼ら自身が言う。「みんなひとりひとりは優しい青年たちだった。しかし集団のなかで上官の命令と暴力による制裁と強制、戦争のなかで鬼に変わってしまった」と。
大震災などの被災者をみて外国のメデイアは報道する。
「日本人は静かに並び、暴動を起こさない」と。
しかし、その大人しい日本人が戦争の中で「日本鬼子」となって大陸を荒らし回ったことは事実。
真実の歴史を述べると、「自虐史観」などと言いなし、歴史の偽造、ねつ造をする動きこそ、最も憎むべき動きといえる。
再び若者を鬼にさせないために、という意味でもこの裁判闘争、必勝。
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