昨日から始まった「生きつづけるロマンポルノシリーズ」は日活ロマンポルノ映画特集。
1971年、斜陽期にあった映画産業の中、「映画の灯を消さない」ためチャレンジしたのが日活ロマンポルノ。
若手クリエイター達が自由に腕を競った作品は路線終了の88年までの17年間に実に1100本。
早速、観たのは「一条さゆり・濡れた欲情」。
出演は一条さゆり、伊佐山ひろ子。
引退を控えた伝説のストリッパー一条とスターを目指すストリパーの日常をエネルギッシュに描いた神代辰巳監督作品。
彼女たちとそれを取り巻くチンピラのヒモ連中のつながりが極めて人間的でゆかいだ。
警察の手入れを何度となく受け、罰金を払いながらも、生活のため、喜んでくれる客のため、けなげに芸を磨く姿も愛らしい。
若きカフス・ボタンも出演している。
わいせつ物陳列罪で起訴された一条さゆりの事件に関して言えば、庶民のささやかな喜び、楽しみに権力は介入するな、という空気が地に満ちていた時代だったということ。
ホテルの回転ベッドもでてくる。あんなに早く回っていて目が回らなかったのかなあ。そもそも目が回るくらいのことをしていたので気にもならないのか。
ピンク映画といっても今のアダルトとは大違い、人情や町の風情を豊かに表現している芸術作品だ。
花瓶やら扇風機がちゃんといい場所に置かれていて目隠しをしているのもおかしい。
「恋人たちは濡れた」「白い指の戯れ」「濡れた荒野を走れ」「おんなの細道・濡れた海峡」、谷ナオミ主演の「生贄婦人」など選び抜かれた絶品全14本がシネマテークたかさきで23日(金)まで上映される。
寄ってください、観てください。触っちゃだめよ。
午後、貫井玉村町町長のお母さんの告別式に参列。気持ちの入れ替えは得意技。
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